シャクナゲ
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シャクナゲの情報
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シャクナゲは、ツツジ科ツツジ属シャクナゲ亜属の低木の総称。狭義にはアズマシャクナゲやツクシシャクナゲを指すが、学術上ではツツジ属のうち常緑性のものを指す。
一般名 | シャクナゲ(石楠花・石南花) |
学名 | Rhododendron spp. |
科名と属名、園芸分類 | ツツジ科ツツジ属の常緑広葉低木。 |
英語名 | - |
別名 | シャクナン |
花の情報 | 枝頂部に紅紫色・白色・桃・黄・赤などの花をぐるっとドーム状につける。花冠は漏斗形で、5〜8裂。 |
開花時期 | 4〜6月 |
原産地 | 日本、中国、ネパール |
適温 | |
草丈 | 15〜400cm |
花径 | 5〜10cm |
その他外観に関すること
- 葉は枝先に輪生、倒披針形または楕円状披針形。光沢がある。上面は濃緑色、下面は淡褐色の毛が密生する。
- 枝は太くて丸い。樹皮は灰褐色から褐色、褐白色の斑紋がある。
- 果実は刮ハで褐色の毛が生える。
知識
- ツツジ属は便宜上、落葉性のツツジ類と常緑のシャクナゲ類とに分類されるが、日本で「シャクナゲ」と呼ばれるものはホンシャクナゲの仲間に限られる。常緑であってもそれ以外のシャクナゲを日本では「シャクナゲ」と呼ばず、ツツジと呼ぶ。具体的には、ツツジ科ツツジ属の中で、花が枝先につき、花芽と葉芽が別々につき、多年生の厚い皮質の葉をもったグループをシャクナゲと呼ぶ。定義によって大きく異なるが、数100種類はあると考えられている。いずれも派手で大きな花に特徴がある。花の色は白あるいは赤系統が多いが、黄色の場合もある。
- シャクナゲの名前は、漢名の「石南花」からきている。元々は別種の花(バラ科のオオカナメモチ)を指していたが、誤ってこの花に用い「しゃくなんげ」と音訳したためとされる。
- 毒が全木・葉に含まれ、嘔吐、下痢、痙攣、呼吸麻痺、呼吸困難などの症状を引き起こす。
- 日本では古くから「山の精」として考えられ、「神木」や「忌み木」として神棚に捧げる神聖な木として扱われていた。そのため、「高嶺の花」はもともとシャクナゲのことを指していたといわれている。観賞用として身近になったのは、明治39年にイギリスから西洋種が入ってきてからのことである。
- 園芸用品種として数多くの外国産のシャクナゲが日本に入っており、各地で植栽されている。
- ネパールでは「花木の帝王」「ヒマラヤの赤いバラ」との愛称で讃えられ、国花に制定されている。
- 福島県と滋賀県の県花に指定されている。
- アメリカ合衆国のコネチカット州(アメリカシャクナゲ)、ウェストバージニア州、ペンシルバニア州(アメリカシャクナゲ)の州花。
ツクシシャクナゲ(Rhododendron metternichii Sieb. et Zucc.)
筑紫石楠花。日本産のシャクナゲの中では最も大輪咲き。紀伊半島以西の本州・四国・九州の山地に分布。樹高3〜4mで幹は直立または下部が曲がり、多くの枝にわかる。太いものは径12cmほどにもなる。葉質は革質で太い葉柄をもち、やや車輪状に密に互生。3〜4年間はそのまま枝に残って層を作る。葉の形は長楕円形または倒れる皮針形で全緑、長さは15cm内外。表面は濃緑色で無毛だが、裏面には赤褐色のビロード状の毛が密に生えている。古い葉は多少白色を帯びる。中央脈の下面が隆起し、側脈は明かでない。5〜6月頃に前年枝の先端に淡い紅色の花を多数咲かせる。がくは短い皿形で鈍鋸歯がある。花冠は広い漏斗状鐘形で7裂、裂片は筒部よりも短くて平らに開き円形。雄しべは14本。花冠よりも短く、葯は先端に穴が開いて花粉を散らす。子房は7室で短毛がはえている。以下の変種がある。
- ホンシャクナゲ(Rhododendron metternichii Sieb. et Zucc. var. hondoensis Nakai)
- 中部地方以西の本州と四国の山地に分布。花は赤紫から白まで変化に富む。
- ヤクシマシャクナゲ(Rhododendron metternichii Sieb. et Zucc. var. yakushimanum (Nakai) Ohwi)
- 屋久島の高所に分布。花は淡い紅色。7裂が基本だが5裂もある。4月下旬〜5月上旬に咲く。
- キョウマルシャクナゲ(Rhododendron metternichii Sieb. et Zucc. var. kyoumaruense (Yamazaki) Hara)
- 京丸石楠花。長野県と静岡県に分布。花は淡い紅色で5裂。
- アズマシャクナゲ(Rhododendron metternichii Sieb. et Zucc. var. pentamerum Maxim.)
- 東北地方から中部地方までの山地・亜高山帯に分布。ツクシシャクナゲの変種の中ではもっとも高地に自生。枝は斜め上に伸びるか曲がりくねる。葉は大形で、淡紅色の花を多数つける。花官は5裂。関東地方に多く自生するため「東石楠花」と名づけられた。
ハクサンシャクナゲ(Rhododendron brachycarpum G. Don)
北海道・本州・四国と朝鮮半島北部に分布。樹高は亜高山帯では3mほどになる。花は白から淡い紅色、漏斗形で5列する。内側に薄い緑色の斑点がある。
- ネモトシャクナゲ(Rhododendron brachycarpum G. Don f. nemotonum (Makino) Hara)
- 八重咲きの品種。
キバナシャクナゲ Rhododendron aureum Georgi
シベリア東部・中国東北部・朝鮮半島北部・サハリンなど東アジアの寒冷地に広く分布。日本では北海道から中部地方までの高山帯から亜高山帯上部にかけてに自生する高山植物。樹高は3〜40cm。淡い黄色の花を咲かせる。花冠は長さ約4cmの漏斗状鐘形、1花序に5〜8花が横向きに咲く。つぼみは前年にできて冬を越し、雪がとけるとすぐに咲き始める。花期は6〜8月。黄色の花を咲かせるシャクナゲは本種だけ。暑さにたいへん弱く、栽培は困難。
- ヤエキバナシャクナゲ(Rhododendron aureum Georgi f. senamense (Y.Yabe) H.Hara.)
- 八重咲きの品種。
- ゴシキシャクナゲ(Rhododendron aureum Georgi f. albiforum S. Watan.)
- 白い花の品種。
ホソバシャクナゲ Rhododendron makinoi Tagg ex Nakai)
静岡県と愛知県の山地に自生。自生しているものは環境省レッドデータブックによると絶滅危惧K類。シャクナゲの中では葉が細く、皮質で表面が光沢がある。紅紫または白い花。開花は日本産シャクナゲの中では遅く4月下旬から5月頃。
花言葉
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- 危険
- 警戒
- 勝利者
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- 大志をいだく
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