ヤマユリ

植物資料集（索引）

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2007-03-02T00:00:00+09:00

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• ヤ行
  • ヤから始まる植物

ヤマユリの情報

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その他外観に関すること

• 葉は広披針形から狭披針形で、互生。長さ10〜20cm、幅2.5〜5cm。先が尖る。短い柄がある。
• 茎は鱗茎から1本直立する。
• 鱗茎は茎のまわりにふくらんだ鱗片が集まった球根の一種で、大きなものは、直径10cmほどになる。黄白色の扁球形。
• 果実はソーセージ形で長さ5cm程度。中には平たい卵形種子（長さ6〜8mm）が多数（400〜600個）含まれる。

知識

• 日本の本州、近畿地方以北に自生する日本特産種のユリ。世界のユリの中でも最も大きな花をつけ、ユリの王様とも言われる。「ヤマユリ」は山に咲くユリにちなみ名付けられたとの説があるが、低山や草原、海岸近くにも自生する。主に落葉樹の多い雑木林や草の生えた明るい林のふち、日の当たる山の斜面などに生える。夏の最も暑い時期に満開となるため、関東地方では夏の風物詩として語られることが多い。ヨーロッパには1873年、ウィーン万博で日本の他のユリ（カノコユリなど）と共に紹介され、その美しさから一大センセーションを起こしたと言われている。それ以来、ユリの球根は大正時代まで主要な輸出品の1つとなった。
• 原種のユリの一つで、ヤマユリ亜属（Archelirion）、Archelirion節、オリエンタル・ハイブリッド【Oriental Hybrids】にそれぞれ属する。花の大きい性質を生かすため、園芸品種の重要な交配の親となる。
• 野生のヤマユリの変わりものには様々な呼び名がつけられている。花被片の中央に太い赤色があるものを「紅筋」、斑点が少ない純白の花を「白黄」、花被片の斑点が黄色のものを「白星」という。また、産地にちなんで「吉野」、「鳳来寺」、「叡山」などの別名がつけられている。更に、「筋百合」は花被片の模様から、「香百合」や「匂い百合（サクユリの別名でもある）」は芳香が強いことに因むとされる。
• 繁殖は鱗茎からの株別れと実生により行われる。実生から開花までには3〜5年かかるといわれ、株が古いほど多くの花をつける。
• 鱗茎は「ユリネ」と呼ばれ、炭水化物や多糖類の一種であるグルコマンナンを多く含み苦味が少ないため古くから食用とされてきた。縄文時代には既に食用とされていたとも考えられている。春もしくは秋に掘りとって、鱗片を1枚ずつほぐし、日本酒を少し入れて煮る。また、ユリの鱗茎は百合（びゃくごう）と呼ばれ、鎮咳、鎮静、滋養強壮、利尿薬とされてきたが、ヤマユリの鱗茎は滅多に用いられなかった。
• ヤマユリは神奈川県の県の花に指定されている。

ヤマユリの変種

• サクユリ（L. a. var. platyphyllum）
• ヤエヤマユリ（L. a. var. florepleno）
• ヒロハヤマユリ（L. a. var. latifolium）
• クチベニ（L. a. var. pictum）
• ハヤザキヤマユリ（L. a. var. praecox）
• ベニスジ（L. a. var. rubrovittatum）
• ムラサキスジヤマユリ（L. a. var. rubrum）
• シロホシ（L. a. var. virginale）
• ハクオウ（L. a. var. wittei）

花言葉

• 人生の楽しみ
• 荘厳・威厳
• 全体の美
• 純潔
• 甘美
• 飾らぬ愛