重陽の節句

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重陽の節句とは

最終更新
2007-12-30T13:00:14+09:00
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重陽の節句(ちょうようのせっく)とは五節供の1つで、9月9日を指す。旧暦ではキクが咲く季節であることから「菊の節句」とも呼ばれる。

元々は支那の考え方で、「九」との陽数(奇数)の中で一番大きな数が重なることから「重陽」と呼び、めでたい日とされてきた。起源は六朝時代の桓景(かんけい)の故事にちなんでおり、この日に高いところに登り、菊酒を飲めば災いが避けられるとして、9月9日になると人々は酒肴や茶菓などを持って小高い山に登り、紅葉を眺めながら1日を楽しみ、邪気を払ったといわれている。古来支那でキクの花は不老長寿に結びつくと信じられており、重陽には特にキクの花を浮かべた菊酒を飲むのが慣わしになっていた。

この習わしが飛鳥時代に日本に伝わり、宮廷行事として菊花宴が開かれるようになり、平安時代には重陽節として正式な儀式となった。『紫式部日記』には、8日の夜に綿をキクの花にかぶせ、翌朝、露にぬれたキクの香りのする綿で肌をぬぐうと長寿を保つことができるとの「菊綿(きくわた)」や「菊被綿(きくののせわた)」と呼ばれる習慣が描かれている。

江戸時代になると、重陽の節句は五節供の1つ「菊の節供」として民間にも広まっていった。旧暦の9月9日は現在の10月頃にあたり、これは田畑で収穫が行われる時期に当るため、農山村などでは「栗の節句」とも呼ばれて栗ご飯などで節句を祝ったといわれる。明治時代以降、この風習は他の節句に比べて少しずつ薄れていくが、現在でもこの日に、キクにちなんで各地でキクの品評会が開かれている。

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Copyright (C) 2007 七鍵 key@do.ai 初版:2007年12月30日 最終更新:2007年12月30日