テクネチウム【Technetium】
テクネチウムの基本情報
- 最終更新
- 2007-04-26T00:00:00+09:00
- この記事のURI参照
https://www.7key.jp/data/science/element/tc.html#basic
テクネチウムの一般特性
- 名称/記号/番号
- テクネチウム / Tc / 43
- 分類
- 遷移金属
- 族/周期/ブロック
- 7(VIIA) / 5 / d
- 密度/硬度
- 11500kg・m-3 / (不明)
- 単体の色
- 銀白色
テクネチウムの原子特性
- 原子量
- 98.9063amu
- 原子半径(計測値)
- 135(183)pm
- 共有結合半径
- 156pm
- VDW半径
- 不明
- 電子配置
- [Kr]4d6 5s1
- 電子殻
- 2, 8, 18, 14, 1
- 酸化数(酸化物)
- 7(強酸性酸化物)
- 結晶構造
- 六方最密構造
テクネチウムの物理特性
- 相
- 固体(常磁性)
- 融点
- 2430K(2157℃/3915°F)
- 沸点
- 4538K(4265℃/7709°F)
- モル体積
- 8.63×10-3m3・mol-1
- 気化熱
- 660kJ・mol-1
- 融解熱
- 24kJ・mol-1
- 蒸気圧
- 0.229Pa(2430K)
- 音の伝わる速さ
- 不明
その他
- クラーク数
- 不明
- 電気陰性度
- 1.9(ポーリング)
- 比熱容量
- 210J・kg-1・K-1
- 導電率
- 6.7×106m・Ω
- 熱伝導率
- 50.6W・m-1・K-1
- イオン化エネルギー
- 第1:702kJ・mol-1/第2:1470kJ・mol-1/第3:2850kJ・mol-1
テクネチウムのその他情報
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- 2007-04-26T00:00:00+09:00
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テクネチウムの特徴
マンガン族元素の1つで、遷移元素。白金に似た外観を持つ銀白色の放射性の金属。安定な同位体は存在しない。フッ酸、塩酸には不溶で、酸化力のある硝酸、濃硫酸、王水には溶ける。地球上では非常にまれな元素で、生物学的な役割を果たさず、人体では通常見つからない。
テクネチウムの歴史
昔、周期表中でルテニウムとロジウムの中間に空欄があり、初期の研究者はこの43番元素を発見するのに熱中した。1828年、白金鉱石から発見された元素が43番元素であると発表し、ポリニウム【Polinium】という名前がつけられたが、この元素の正体は不純なイリジウムであることがわかった。1846年、43番元素が発見されたという報告が入り、イルメニウム【Ilmenium】という名前がつけられたが、この元素の正体は不純なニオブであることがわかった。1877年、ロシアの科学者サージ・カーンが白金鉱石から43番元素を発見したと報告。カーンは有名なイギリスの科学者ハンフリー・デービーにちなんでデビウム【Dabyum】と名付けたが、ロジウム、イリジウム、鉄の混合物であることが判明された。1908年、小川正孝が43番元素を発見したと発表、ニッポニウム【Nipponium:Np】と命名したが、後に43番元素は地球上には存在しない(半減期が短いため、地球が誕生してから現在までにほぼ全てのテクネチウムが崩壊している)ことが判明、これは取り消され、元素記号として使用される予定だったNpもネプツニウムに使用された。現在、小川正孝の発見は75番のレニウムだったと考えられている。1937年、セグレ等によりサイクロトロンで加速した重陽子線をモリブデンに当てて人工的に作られた。
テクネチウムの用途
- β線を放出せず適量のγ線のみを放つ99mTcの特性を活かし、骨・腎臓・肺・甲状腺・肝臓・脾臓など身体各部に対するシンチグラムに用いる。
その他
ギリシャ語の「人工の(technetos)」から命名。これは、この元素が発見されたのがカリフォルニア大学のサイクロトロンのモリデブン製デフレクター板中からだったことにちなむ。
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Copyright (C) 2007 七鍵 key@do.ai 初版:2007年04月26日 最終更新:2007年04月26日