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https://www.7key.jp/nw/technology/hard/repeat.html#repeat
ネットワークでコンピュータ同士を接続する場合を考えてください。一対一でコンピュータをつなぐ場合には、それぞれのコンピュータのNICをクロスケーブルでつなげばOKです。ただ、そんなネットワークって少ないですよね。通常のコンピュータのネットワークでは、複数台の端末を接続します。そこで、必要になってくるのがリピータHUBという機器です。Ethernetの世界では、リピータHUBという機器を使用して複数の端末を接続するということです。
ここで少し話がそれますが、リピータHUBとスイッチングHUBの違いについて説明します。リピータHUBという機器の語源は「リピータ機能を内蔵したHUB」です。リピータ機能とは、送られてくる信号を整形・増幅して他のケーブルに流す機能、ということになっています。Ethernet上のHUBは、通常リピータ機能を備えていまして、もちろんスイッチングHUBもリピータ機能を備えています。だからスイッチングHUBもリピータHUBの一種になるわけでして・・・正確には同じものということになってしましまいます。ただ、世間一般に言われていますリピータHUBというのは、スイッチング機能を持たないHUBのみを指すことが多いので、ここでの説明でも便宜上リピータHUBとスイッチングHUBを分けさせてもらいます。
https://www.7key.jp/nw/technology/hard/repeat.html#structure
HUBと呼ばれるものには、ポートと呼ばれる複数の差込口がついています。そして、それぞれの端末のLANアダプタとつながれていますLANケーブルのコネクタをポートに差し込みます。HUBは集線装置としての機能も持ち合わせていますので、それぞれの端末からのLANケーブルをHUBに集めることによって、端末同士を接続することができます。
では、本題である「リピータHUBを通して、端末から端末にデータを送信する方法」を説明していきます。端末から端末にデータを送るとき、データの流れ、加工のされ方は「TCP/IPの話」でふれました。復習にはなりますが、LANアダプタの働きは、同期用のプリアンブル信号とチェック用のFCSを付け加え、データを電気信号に変換した後にケーブル上に送り出す、ということでした。リピータHUBの話はここから以降となります。つまり電気信号がケーブルに流された後、リピータHUBがデータを受け取ったところから話が始まります。端末から送られてきた電気信号が入ってくると、リピータHUBはまずこれをデジタルデータに変換し直します。そして、そのデジタルデータをバッファと呼ばれるメモリ領域にいったん保存します。受信した信号を保存する一方で、バッファ内のデータを、受信中のポートを除く全てのポートから一斉に送信する作業を平行して行います。つまり、リピータ回路の基本は、途中で信号の波形を整えてエラーを抑える工夫をする場合もありますが、入ってきた信号をそのままポート部分に送り出す、ということです。余談ではありますが、これをデータのトランスペアレント(透過性)と言います。
このように、リピータHUBに入ってきた信号は、全ポートから送り出されます。つまり、ある端末から送り出されたデータは、あて先に関係なく、リピータHUBにつながっている全ての端末に届けられるのです。10BASE-Tや100BASE-TXと言ったEthernet上ではこのような方法で通信が行われています。ここで考えてみてください。今まで話してきた内容を考えると、ある端末からある端末にデータを届けたいのに、このままではリピータHUB配下の全端末にデータが届いてるということにならないのでしょうか。答えとしては、その通りなのです。ここからはリピータHUBの話ではないのですが、付け加えておきます。リピータHUBからの信号を受信した端末は、信号の中のMACヘッダの中身からあて先MACアドレスを調べます。そして、自分(NIC)のMACアドレスと同じであれば、端末内部にデータを伝えるという方法をとっています。あて先が違った場合は、データをそのまま破棄してしまうのです。(ここでもし、他人宛のデータを破棄せずそのまま取り込んだならば、データの盗聴ということになるのですが、それはまた全く別の話で)
https://www.7key.jp/nw/technology/hard/repeat.html#structure2
リピータHUBの内部構造は概ね上図(Figure:REPEAT-01)のようになっています。各ポートにはLANアダプタ内部にあるMAU【Medium Attachment Unit】と同じ働きをする回路があります。ただし、LANアダプタ側と同じようにRJ-45コネクタにまっすぐ接続すると、信号は正しく受信できません。正しく受信するためには、送信端子から送られてきた信号を受信端子で受けるようにしなければならないのです。左図中でMAUとコネクタの間の線がクロスされて接続されているのはこのためです。このようにMAUとコネクタをクロスで結線されたポートをMDI-X【Media Dependent Interface Crossover】といいます。
しかし、ここで一番下のポートを見てください。線がストレートで結ばれています。このポートのことをMDI【Media Dependent Interface】といいます。HUBのポートは通常MDI-Xですから、HUB同士を接続する場合には一方をMDIにしなければならないのです。リピータHUBによっては、図のようにMDIポートとMDI-Xポート両方用意されているものもありますし、切り替えスイッチがついているものもあります。(MDIポートがが双方のリピータHUBについていない場合は、MDI-Xポート同士をクロスケーブルでつなぎます。)
https://www.7key.jp/nw/technology/hard/repeat.html#other
10BASE5 バス型 | 10BASE2 バス型 | 10BASE-T スター型 | 100BASE-TX スター型 | |
総長 | 2,500m以下 | 925m以下 | 500m以下 | 各ケーブル長100m以下 |
利用可能リピータ数 | 4台以下 | 4台以下 | 4台以下 | 2台以下 |
最多セグメント数 | 5段以下 | 5段以下 | 5段以下 | 3段以下 |
最大ステーション数 | 100台/セグメント | 30台/セグメント | 1,024台以下 | - |
最大セグメント長 | 500m/セグメント | 185m/セグメント | 100m/HUB・ステーション間 | 205m/ステーション間 |
最長伝送距離 | 2,500m以下 | 925m以下 | 500m以下 | - |
使用ケーブル | 同軸ケーブルRG-11 | 同軸ケーブルRG-58 | カテゴリ3以上のUTP | カテゴリ5以上のUTP |
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