キキョウ

最終更新: 2007-02-27T00:00:00+09:00

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キキョウの情報

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一般名	キキョウ（桔梗）
学名	Platycodon grandiflorum
科名と属名、園芸分類	キキョウ科キキョウ属の多年草
英語名	balloon flower / Chinese bellflower
別名	バルーンフラワー、オカトトキ（岡止々岐）
花の情報	花は青紫色の5弁の星型の花で花茎の先につく。白・ピンク・八重咲きといった園芸種もある。おしべ、めしべ共に5本。先におしべが成熟して花粉を飛ばし、めしべは葯に守られ受粉できない。おしべに花粉が無くなった頃に雌しべが顔を出し、自花受粉を避ける。これを雄蕊先熟花（ゆうずいせんじゅくか）と呼ぶ。
開花時期	6～8月
原産地	日本、中国（東北部）、朝鮮半島
適温	発芽適温は18～22℃。
草丈	50～100cm
花径	4～5cm

その他外観に関すること

葉は互生で、長さ4～7cmの狭卵形。ふちには鋸歯があり、下面はやや白みがかっている。
茎や葉は傷をつけると白い乳液が出てくる。
根は多肉質で太く、地中深く伸びる。黄白色。

知識

中国から朝鮮半島、日本に分布する1属1種の多年草植物。ただし、分類的には1属1種だが江戸時代を中心に多くの園芸品種が作られた。代表的な園芸品種には、紫で八重咲きの「紫宸殿（シシイデン）」、矮性種の「五月雨（さみだれ）」、「アポイギキョウ」「シロフタエギキョウ」「ニシキフタギキョウ」「ウズキキョウ」などがある。
属名はギリシア語の「広い【platy】」と「鐘【kodon】」から付けられ、花の形に由来したもの。種名は「大きい花の」という意味。「キキョウ」は漢名の「桔梗」を「キチコウ」と音読みしていたことから。「桔梗」は根が「結実（引き締まって）」且つ「梗直（真直ぐ」であることが語源と考えられている。
別名の「オカトトキ（岡止々岐）」は、岡に咲くトトキ（ツリガネニンジン：Adenophora tripylla var.japonica）が語源との説と、岡に咲く神草との説がある。
つぼみが風船に似ている（花弁同士が風船のように繋がっている）ことから「バルーンフラワー（balloon flower）」の名前で18世紀後半に欧州に伝わった。
日当たりの良い山野に自生している。秋の七草の1つでもある。万葉集で詠まれた「アサガオ」は、現在のキキョウを指すとの説が有力（「アサガオ」は一時期ムクゲにも使われていた）。
南北朝時代や戦国時代には家紋として用いられ、美濃の国の土岐一族の代表紋であった。明智光秀、加藤清正、大田道灌など。また、「桔梗」の文字字は「更に吉」との文字の組み合わせでもあるため、多くの家で家紋として用いられていた。
根には「キキョウサポニン」を含み、乾燥した根を「桔梗根（キキョウコン）」と呼んで薬用に用いる。効能は鎮咳、去痰、鎮痛、排膿など。根は薬用以外にも食用として漬け物や山菜として利用される。朝鮮半島では「トラジ」と呼ばれ健康食品として人気の高い山菜。
絶滅危惧II類（VU）（環境省レッドリスト）。自生株は近年減少傾向にあり絶滅が危惧されている。