イチハツ

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イチハツの情報

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一般名	イチハツ（一初・一八・逸初）
学名	Iris tectorum Maxim.
科名と属名、園芸分類	アヤメ科アヤメ属（アイリス属）の耐寒性多年草。多年性宿根草本。
英語名	roof iris/crested iris
別名	コヤスグサ（子安草）、トビオクサ（鳶尾草）、スイラン（水蘭）
花の情報	花の色は基本的に青紫（藤紫）から紫色。濃紫色の脈や斑点が入る。白い花が咲く品種もある。外側の大きい花びら（外花被片）の基部中央部分にとさか状の白く紫の斑点が入った突起のひだがある。
開花時期	4～5月
原産地	中国中南西部、ミャンマー北部
適温	耐寒性・耐暑性共に優れている
草丈	30～60cm
花径	10cm

日本には中国より渡来。年代は正確に特定されていないが、『御湯殿ノ上ノ日記』（1563年）への記載が最古。観賞用として栽培されてきた。
アヤメの仲間でいち早く花が咲くということから「一初草」と呼ばれ、イチハツの名前が付いたと言われるが、実際一番早く咲くのはシャガでイチハツは半月ほど遅れる。
別名であるコヤスグサは、これが台風から屋根を守るといわれ藁葺き屋根に植えられたことから。種名のtectorumは「屋根の」という意味で、英名も【roof iris】。火災のときに類焼を逃れる効果もある。
花中央のオシベの花柱が、鳶（とび）が木に止まって羽を休めている様に例え、鳶尾草（とびおくさ）の別名がある。
半日陰の乾燥地やちょっと湿った地に生育。湿地を好むがアヤメ属の中では最も乾地に強く、性質も丈夫。
夏の葉が黄変する頃、根茎を掘り取り、刻んで天日で乾燥させたものを生薬名で鳶尾根（えんびこん）又は鳶頭（えんとう）と呼び、生薬として民間で吐剤や下剤として用いられていた。めまいや利尿などに効果があるとも言われている。また、神経痛の浴湯料にもしていた。
花店ではイチハツとして別種のニオイイリスが売られていることが少くない。