贈答品

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贈答品とは

最終更新
2008-01-06T14:58:40+09:00
この記事のURI参照
https://www.7key.jp/data/word_custom/zoutouhin.html#what

包装

包み紙の枚数

婚礼などの慶事のときは包み紙を2枚重ねて包む。小さな品物の場合であっても、1枚の包み紙を2つ折りにして折り目を切って2枚にしてから包む。一方、弔時のときは不幸が重ならないようにとの配慮から包み紙は1枚だけとする。これは現金を包む場合も同じ。

包み方

慶事のときは品物を包み紙の上に置き、まず左から折り、次に右を折って左の上に被せる、つまり右上にして包む。弔時のときは逆に左上にして包む。弔時は非日常的なできごとであり、それを示すために通常とは逆の包み方をするのである。これは現金を包む場合も同じ。

表書き

元来贈り物をする際は、品物に内容を明記した目録を添えるのが一般的であった。その目録を略して包装紙に品名と数量を書いたものが「表書き」であり、その左下には贈る人の姓名を記すのが礼儀とされた。このように、表書きは目録が省略されたものであるため本来は贈る品物名を記すべきだが、現在は「お中元」や「お歳暮」などと書いて済ませるようになっている。

慶弔の場合に祝儀袋や不祝儀袋の現金を入れて贈ることも多くなっているが、その際に贈る側の意図が判るような表書きをするのが一般的で、いずれも「品物の代わりに持参した」との意味が込められる。例えば慶事の際は「御祝」や「寿」、「酒肴料」などと書き、謝礼を差し上げる際には「薄謝」や「御礼」などと書く――目下の物に謝礼を差し出す場合には「寸志」。弔事の際は相手の信仰する宗教によっても異なるため注意が必要である。例えば仏教では「御霊前」や「御仏前」、「御香典」、「御香料」とし、神道では「御神前」や「御神饌料」、「御玉串料」、キリスト教では「御花料」などと表書きをする。葬儀などで相手の宗教が判らない場合は「御霊前」としておくのが無難とされる。

また、毛筆で表書きをする場合には、慶事のときは墨を濃くして書き、弔事のときは墨を薄くして書く習わしがある。これは、慶事や日常的な場合は墨を濃くして力強く書くのに対して、逆に薄く書くことで悲しみを示すためと言われている。この場合表書きだけではなく、会葬御礼の封筒や葉書の黒枠なども薄墨のものとする。

水引

水引は「みずひき」と読み、丁重な贈り物をする際の包み紙にかけたり結んだりする紙紐を指す。古い呼び方では「鼎(かなえ)」と呼ぶ。水引は飾り紐としてだけでなく、鶴や船などの置物や髪飾りとしても使用される。水引は紙に進物を供える際にかけた注連縄の変化したものとされ、「水のりを引く」との語源に由来する。これは、水引が元々和紙をこよりにして米のりを引き、それを乾かして作っていたためである。一説によれば、小野妹子が隋からの帰国の際に同行した答礼使が携えた下賜品に結ばれていた紅白の麻の紐が水引の起源であるとされ、その後、宮廷への献上品には紅白の麻の紐で結ぶ習慣となったといわれる。室町時代には進物に白い紙をかけ、水引で結んで熨斗をつけるのが贈答の正式な儀礼となった。更に江戸時代になると進物の目的によって水引の色や結び方などを変える様になった。また、それまで平面的であった水引を加賀金沢の津田左右吉が、初めて立体的な水引細工や折型に仕上げ、それが加賀水引として全国に広まったといわれる。

水引の色

水引の結び方

水引の注意点

熨斗

熨斗は「のし」と読み、慶事における進物や贈答品に添える飾りを指す。一般的に、黄色い紙を長六角形の色紙で包んだ形状をし、包装した品物の右上に貼り付けて進物の印とするものである。祝儀袋等の表面に印刷するなど簡略化されたものもある。

「のし」とは元々「熨斗あわび」の略で、「熨斗」とは「火熨斗(ひのし)」のことを指す。火熨斗とは炭火の熱で布地を伸ばすなどに用いられた昔のアイロンで、アワビの肉を薄く切り、火熨斗で伸ばしたものを進物の印としていたことに由来する。進物に熨斗あわびを添えたのは、仏事や弔事などの不祝儀ではなく祝儀用の生臭物であることを明示するためであった。アワビは古くから高貴な品とされており、平安時代には祭祀のときにアワビを神饌として供え、鎌倉時代以降になると貴族や武家の間で祝儀やお祝いの贈答品に生のアワビを添えるようになった。やがてこれは火熨斗で代用するようになるが、さらに海草をのしたものを短冊状にしたり、黄色い紙片などを紅白の紙に包んで添えたりするなど簡略化されていった。現在ではさらに簡略化され、祝儀袋にすでに水引と熨斗がすでに印刷されていることも珍しくない。

魚介類や肉類のような生臭物の贈り物や、弔事の不祝儀袋には熨斗を付けない決まりとなっている。

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Copyright (C) 2008 七鍵 key@do.ai 初版:2008年01月06日 最終更新:2008年01月06日