鉛【Lead】
鉛の基本情報
- 最終更新
- 2007-04-26T00:00:00+09:00
- この記事のURI参照
https://www.7key.jp/data/science/element/pb.html#basic
鉛の一般特性
- 名称/記号/番号
- 鉛 / Pb / 82
- 分類
- 卑金属
- 族/周期/ブロック
- 14(IVB) / 6 / p
- 密度/硬度
- 11340kg・m-3 / 1.5
- 単体の色
- 青みがかった灰色
鉛の原子特性
- 原子量
- 207.19amu
- 原子半径(計測値)
- 180(154)pm
- 共有結合半径
- 147pm
- VDW半径
- 202pm
- 電子配置
- [Xe]4f14 5d10 6s2 6p2
- 電子殻
- 2, 8, 18, 32, 18, 4
- 酸化数(酸化物)
- 4,2(塩基性酸化物)
- 結晶構造
- 面心立方構造
鉛の物理特性
- 相
- 固体(反磁性)
- 融点
- 600.61K(327.46℃/621.43°F)
- 沸点
- 2022K(1749℃/3180°F)
- モル体積
- 18.26×10-3m3・mol-1
- 気化熱
- 177.7kJ・mol-1
- 融解熱
- 4.799kJ・mol-1
- 蒸気圧
- 4.21×10-7Pa
- 音の伝わる速さ
- 1260m・s-1(293.15K)
その他
- クラーク数
- 0.0015%
- 電気陰性度
- 2.33(ポーリング)
- 比熱容量
- 129J・kg-1・K-1
- 導電率
- 4.81×106m・Ω
- 熱伝導率
- 35.3W・m-1・K-1
- イオン化エネルギー
- 第1:715.6kJ・mol-1/第2:1450.5kJ・mol-1/第3:3081.5kJ・mol-1/第4:4083kJ・mol-1/第5:6640kJ・mol-1
鉛のその他情報
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- 2007-04-26T00:00:00+09:00
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鉛の特徴
俗に「鉛色」と呼ばれる蒼白色の光沢を放ち、古く日本では、その色からあおがね(青い金属の意)と呼ばれた。比較的錆びやすくすぐに黒ずむが、酸化とともに表面に酸化皮膜が形成されるため腐食が内部に進みにくい。また、柔らかく加工しやすい。人体に必要不可欠な元素であり、特に骨、脊髄を構成する重要な元素。西洋占星術や錬金術などの神秘主義哲学では土星を象徴するが、これは(錆を生じて)黒く重い鉛が、肉眼で確認できる惑星のなかで最も暗く動きの遅い土星と相似していると考えられたため。
鉛の歴史
人類の文明とともに広く使われてきた代表的な重金属だが、21世紀前半には枯渇してしまうといわれている。
鉛の用途
- 金属の中では比較的比重が重いので、釣りなどでおもり(シンカー)としても用いられている。近年鉛に代わるおもりの素材としてタングステンなどの導入が進められているが、加工のしやすさやコストの面から、未だに鉛の需要は根強い。
- 放射線を遮蔽する性質があるため、放射線遮蔽材などに使われている。例えば戦車の内壁やX線撮影施設の窓ガラスは鉛が用いられている。
- かつて西洋では、鉛は「灰吹き法」など、金・銀・銅などを精錬するための媒介としてさかんに利用されたが、鉱毒問題の主要な原因になった。
- 鉛とスズの合金としてはんだが知られ、低融点などの利点を持つため古くから金属同士の接合に多用されてきた。電気回路の組み立てなどにもはんだは多用されてきたが、近年では鉛を含まない「鉛フリーはんだ」に置き換えられつつある。
- 銃の進歩とともに銃弾としての用途が開けた。狩猟やクレー射撃に使われる散弾にも使われてきたが、鉛散弾は環境中に鉛の粒をばらまくものであり土壌汚染を引きこしたり、鉛散弾を打ち込まれて死んだ上で放置された動物や鳥の死体を食べた鳥獣が鉛中毒を引き起こすなどしたため、威力は劣るが汚染の少ない鉄散弾への切り替えが進められている。
- 鉛蓄電池の電極。
- ブラウン管用ガラス。
- 防音・制振シート。
- 古代ローマでの鉛製の水道管は有名。
その他
アングロサクソン語の「鉛(lead)」から命名。元素記号はラテン語の「鉛(plumbum)」から命名。
当ページ作成にあたり、参考にさせてもらったリソース
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Copyright (C) 2007 七鍵 key@do.ai 初版:2007年04月26日 最終更新:2007年04月26日