トランスレータ【Transrator】

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トランスレータ

最終更新
2006-02-05T13:47:00+09:00
この記事のURI参照
https://www.7key.jp/nw/technology/protocol/transrator.html#what

トランスレータストリームのSSRCとタイムラインを維持しながらRTPデータの処理を行う中継システムを指します。RTPは1対多数型のマルチキャスト通信を想定したプロトコルですが、データの送信側端末とデータの受信側端末を結ぶネットワークには高速なものもあれば低速なものもあると考えられます。このような場合、高速なネットワークに併せてデータを送信してしまえば、低速なネットワークに接続された端末はデータを正しく受け取れなくなり、逆に低速なネットワークに併せてデータを送信してしまえば、高速なネットワークはその性能を生かすことができなくなります。このような問題を解決するために、高速なネットワーク用に送信されたデータを低速なネットワークでも問題なく受信ができるようデータを調整するための機器をトランスレータと呼びます。トランスレータはRTPセッションの参加者ではなく、SSRCを持つこともRTCPパケットを生成することもありません。トランスレータはその役割によって以下の種類に分類されます。

ブリッジ【bridge】

メディアエンコードを変更せずに1対1の変換処理を行う装置を指します。例えば、RTP/UDP/IPとRTP/ATM間やRTP/UDP/IPv4とRTP/UDP/IPv6間など異なるトランスポートプロトコル間のゲートウェイとして機能します。RTPやRTCPのデータに変更が加えられることはありません。

トランスコーダ【transcoder】

トランスコーダはメディアエンコードを変更し、1対1の変換処理を実行します。一般的に高速なネットワークと低速なネットワークの間に設置され、出力側のネットワークの特性に合う別のフォーマットでエンコードをし直す処理が行われます。具体的には高速なネットワークに合わせた高転送レートで送信されたデータを受信すると、フレームレートを落としたりサンプリングレートを低くするなどの方法で低速ネットワークに適したデータに変換を行い、低速ネットワークに転送レートを落としたデータを転送するのです。通常ペイロードタイプが変更され、それ以外のRTPヘッダフィールドは変更されません。

エクスプローダ【exploder】

1対多の変換処理を行う装置を指します。例えば、RTPの各パケットに複数のフレームが入れられたストリームを受け取り、各パケットに1つのフレームが入れられたストリームを出力するといった処理を行います。生成されるSSRCは同じですが、その他のヘッダフィールドは変換の際の必要に応じて変更される可能性があります。

マージャ【merger】

複数のパケットを1つに結合するエクスプローダの逆の処理を行う装置を指します。

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当ページ作成にあたり、参考にさせてもらったリソース

Copyright (C) 2006 七鍵 key@do.ai 初版:2006年01月29日 最終更新:2006年02月05日