薬師如来
薬師如来とは
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- 2007-06-09T00:00:00+09:00
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阿弥陀如来への信仰が死後のことを考えたものであるのに対し、薬師如来は諸病諸苦や貧困を除いて延命を導くとの現世利益の性格が強い。医王如来、医王仏とも呼ばれるように、人々が健康を祈願する仏界の名医とも言える存在である。薬師如来の正式な名前は「薬師瑠璃光如来(やくしるりこうにょらい)」とされ、東方浄瑠璃世界の救主とされる。『薬師瑠璃光如来本願功徳教』によれば、修行中に人々を救うために「十二の大願」を立て、それを成就したことによって如来になったとされている。五智如来の一仏。
- 第一願:人々に正しく生きるための教えと術を伝えたい。
- 第二願:人々が正しく生きられるよう、健全な身体と潔白な心を授けたい。
- 第三願:人々が貧しい環境ゆえに「欲しい、欲しい」とむさぼらないよう救いたい。
- 第四願:人々が偏見や思いこみでものごとを誤解し、そこから苦しみが生まれないよう、常にものごとを正しく見られるようにさせたい。
- 第五願:法を守る心を持てるよう正しい道に導きたい。
- 第六願:人々が物、心、身体、貧困のために人格が不正常にならないように正しい道に導きたい。
- 第七願:人々がもし病気になってしまったとしても、 看護も医療も、ベッドも薬も欠ける事無きよう治し、救いとりたい。
- 第八願:全ての人々が差別なく、真っ直ぐに修行して悟りを得られるよう正しい道に導きたい。
- 第九願:人々を悪しき環境から解放し、罪を犯さないように正しい道に導きたい。
- 第十願:人々が例え罪を犯してしまったとしても、その者の懺悔の声を聞いたならば見捨てる事無く正しい道に導きたい。
- 第十一願:人々が例え辛い境遇に陥ったとしても、すさんだ心で悪を貪らないよう正しい道に導きたい。
- 第十二願:人々が住むところや着るものなどに不足し、 寒さや暑さ、また貪りの悪に悩まされないよう救いとりたい。
姿は、右手で施無畏印、左手で与願印を結び、多くの場合左手に万病を治す薬が入っているとされる「薬壺(やっこ)」を持つ(如来像で持物をもつのは薬師如来だけとされる)。薬師如来が三尊形式を取る場合は、浄瑠璃世界の菩薩である日光・月光菩薩が脇侍となる。また、周りを十二神将が取り巻く場合もある。これは、釈迦如来が薬師如来の功徳を説いた際、それを聞いていた12人が薬師如来に付き従うことを決めたためだとされる。
天武天皇が皇后(後の持統天皇)の病気平癒のために建立を発願し、持統天皇が完成させたのが奈良にある薬師寺であり、聖武天皇が建立を命じた全国の国分寺では薬師如来が本尊とされた。
十二神将
- 宮毘羅大将(くびら):子
- 伐折羅大将(ばさら):丑
- 迷企羅大将(めきら):寅
- 安底羅大将(あんてら):卯
- 頞儞羅大将(あじら):辰
- 珊底羅大将(さんてら):巳
- 因達羅大将(いんだら):午
- 波夷羅大将(はいら):未
- 摩虎羅大将(まこら):申
- 真達羅大将(しんだら):酉
- 招杜羅大将(しゃとら):戌
- 毘羯羅大将(びから):亥
毎月8日は薬師如来の縁日。
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Copyright (C) 2007 七鍵 key@do.ai 初版:2007年08月26日 最終更新:2007年08月26日