愛染明王

広告

広告

愛染明王とは

最終更新
2007-08-25T00:00:00+09:00
この記事のURI参照
https://www.7key.jp/data/thought/hotoke/aizenmyouou.html#what

愛染明王は「あいぜんみょうおう」と呼ばれ、サンスクリットでは「ラーガラージャ【Ragaraja】」と呼ばれる。「ラーガ」は愛欲を意味する。仏教本来の教えでは、人間の煩悩の中で一番強いとされる愛欲を断ち切り悟りを開くとされるが、大乗仏教では人間は簡単に煩悩から逃れられないことを認め、煩悩といかに向き合っていくかが問われた。そうした中、断ち切れない煩悩を抱えているからこそ、悟りへの道が拓かれるとする「煩悩即菩薩」の考えが生まれた。煩悩即菩薩の考え方をそのまま示しているのが愛染明王であり、絶ちがたい愛欲や煩悩のエネルギーを昇華して悟りを求めるエネルギーに変えて仏道を歩ませるとの功徳を持っている。金剛薩埵の化身とも言われている。愛染明王は、平安時代に空海が日本に伝えたとされ、院政期頃から広く信仰されるようになった。元々は敬愛、息災、増益を祈る本尊であったが、その手に弓矢を持っていることから調伏、怨敵退散の験力もあると見られるようになった。さらに、恋愛成就、縁結び、家庭円満の利益があるとされ、愛染を藍染と読み換えて染物・織物職人の守護神としても信仰されるようになった。さらに愛欲を否定しないことから、古くは遊女、現在では水商売の女性の信仰対象にもなっている。

愛染明王は一面三目六臂で、最大の特徴は身体が真紅に染まっていること。頭上にはどのような苦難にも挫折しない強さを象徴する獅子冠をかぶり、宝瓶に活けられた蓮華座に結跏趺坐する。光背も身体と同じく赤色の日輪。左右の第一の手には五鈷杵と五鈷鈴を持ち、左右第二の手には弓と矢、右第三手には未敷蓮華(蓮のつぼみ)を握り、左第三手は金剛券を結ぶ。

真言

フーン タッキ フーン ジャハ フーン

広告

Copyright (C) 2007 七鍵 key@do.ai 初版:2007年08月26日 最終更新:2007年08月26日