ギロチンの語源
ギロチンとは
- 最終更新
- 2007-12-12T00:00:00+09:00
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https://www.7key.jp/data/language/etymology/k/guillotine.html#what
読み(正かな遣い):品詞区分
ぎろちん(ギロチン):名詞
ギロチンの意味
二本の柱の間に刃をつるし、これを落として、柱間下部の首かせに固定した首を切る死刑執行具。フランスでは近年まで使用。1981年廃止。断首台。断頭台。ギヨチン。
ギロチンの語源や由来
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- 2007-12-12T00:00:00+09:00
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1792年4月25日にフランスでギロチンが実用化された。当時はフランス革命後の恐怖政治により、毎日何百人もの人が処刑されていた。当時貴族は断首、平民は絞首刑と区別されており、また断首の場合、首切り役人が熟練していないと何度も切り付けることとなり、受刑者に多大な苦痛を与えることが多かった。そこで、内科医で国民議会議員だったジョゼフ・ギヨタン【Joseph-Ignace Guillotin】が、受刑者に無駄な苦痛を与えずしかも全ての身分に同じ方法を適用できる「単なる機械装置の作用」により処刑を行うよう議会で提言し、その案が採択された。
その後外科医のアントワヌ・ルイが設計の依頼を受けて各地の断頭台を研究し、刃を斜めにする等の改良を加えた。このため当初は、設計者ルイの名前をとって「ルイゼット【Louisette】」とか「ルイゾン【Louison】」と呼ばれていたが、この装置の人間性と平等性を大いに喧伝したギヨタンの方が有名になり、ギヨタンから名前をとった「ギヨチーヌ【Guillotine】」(ドイツ語読みで「ギロチン」)との呼び名が定着した。
その他
- 正式名称は「Bois de Justice(正義の柱)」。
- 4月25日はギロチンの日に制定されている。
- 当初はギロチンの刃が内側に反っていたため切れ味が悪く、一撃で罪人の首を飛ばすことは難しかった。そのため、フランス国王ルイ16世が、刃を外側に反り返らせることを提案。これによりギロチンの殺傷力は格段に上昇した。のちにルイ16世自身が改良したギロチンで処刑されたということは歴史の皮肉というほかないだろう。
- ギロチンが登場するまで、フランスには160人の死刑執行人と3400人の助手がいたといわれる。これがギロチンの導入後は減少の一途を辿り、1870年11月には、1人の執行人と5人の助手がフランス全土の処刑を一手に担うようになった。
- フランスでは、第2次世界大戦直前の1939年までギロチンによる公開処刑が行なわれていたが、見物人が暴動を起こしたため以降は非公開に切り替えられた。その後も1981年9月に死刑制度自体が廃止されるまで、ギロチンが使用されていた。
- ギロチンは公開処刑で使用されることが多く、19世紀のフランスでは大勢の市民がギロチンによる公開処刑を娯楽として楽しんでいた。
- ギロチンによる公開処刑が有名になるとギロチンのミニチュアが玩具として販売され、子供達が捕まえてきた生きた鳥やネズミの首を切り落として遊んだとされる。ゲーテが5歳になる自分の子どものためにギロチンの玩具を買ってくれるように母親に送った手紙が現存している(この申し出を母親は憤然と拒絶している)。
- ギヨタンをギロチンの「考案者」とする記述もしばしば見られるが、正確には「提案者」であり、ギロチンに似た装置はそれ以前からあった。
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Copyright (C) 2007 七鍵 key@do.ai 初版:2007年12月12日 最終更新:2007年12月12日