酉の市

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酉の市とは

最終更新
2008-01-04T10:12:39+09:00
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毎年11月の酉の日に各地の鷲神社(おおとりじんじゃ:大鳥神社とも)で行われる祭礼を「お酉様(おとりさま)」や「酉の祭(とりのまち)」と呼び、この日には神社の境内に市が立つため「酉の市(とりのいち)」と呼ばれてきた。鷲神社は日本武尊(やまとたけるのみこと)を祀り、もともと武運長久の神として武士の信仰を集めていたが、江戸時代になって祭礼の市で農耕具が並べられるようになり、「福をかき集める」や「金銀をかき集める」縁起物として、特に熊手が人気品となった。更に、七福神やお多福面、宝船などの縁起物や、黄金餅と呼ばれる粟餅、切り山椒、ゆでたヤツガシラなども酉の市で売られるようになり、武運長久の神としてよりは商売繁盛や開運の神として広く信仰されるようになった。

熊手は年々大きくしてゆくものとされ、大小様々なものが売られている。酉の市では熊手を安く買うほど縁起が良いとされ、売り手と買い手の間で買った(勝った)、まけた(負けた)との値段の駆け引きが盛んに行われる。そして商談が成立すると威勢の良い三本締めの手拍子が響くのも酉の市ならではの風景である。商品額をまけさせて、その差し引いた分を店側にご祝儀として渡すことを「粋な買い方」とする人もおり、手締めはこの「ご祝儀」を店側が受け取った場合に行われる場合が多いとされる。

暦の上で、11月に酉の日が2回くる年と3回くる年があり、「三の酉まである年は火事が多い」との言い伝えがある。これは、一月に3度も祭礼が立つことから、日常生活が緩まぬよう戒めの意味があったと考えられている。ちなみに、三の酉まである年には、熊手商の多くは縁起熊手に「火の用心」のシールを貼って売りだす。

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Copyright (C) 2008 七鍵 key@do.ai 初版:2008年01月04日 最終更新:2008年01月04日