春日祭
春日祭とは
- 最終更新
- 2009-02-14T00:20:53+09:00
- この記事のURI参照
https://www.7key.jp/data/thought/shintou/norito/kasuga.html#what
春日祭とは、「かすがのまつり」と読み、奈良県奈良市にある春日大社の例祭。「延喜式四時祭式」上(『延喜式』巻第一)の二月祭条に「春日神四座祭」と記され、祭神の春日四所大神は健御賀豆智命(武甕槌命)・伊波比主命(経津主神)・天之子八根命・比売神の神々である。「延喜式四時祭式」によれば、春日祭は小祀とされ、祭日は二月と十一月の上申日(かみのさるのひ:月の最初の申の日)となっている。現在は3月13日に行われているが、上申日に行われたために「申祭り(さるまつり)」と呼ばれていた。1886年3月13日から春日祭りとの名称に変更され、現在に到る。賀茂神社の葵祭、石清水八幡宮の石清水祭とともに三勅祭の一つに数えられている。
祭儀次第をはじめ、神馬をひいて走馬を奉り、東舞・倭舞を奏し、終って饗を賜い禄を授けられるなど、全てにおいて賀茂祭と同様に執り行われ、伊勢の斎王や賀茂の斎院に擬して藤原氏の女を斎女として専ら祭祀を主宰させるなど、藤原氏の氏神祭としてその一族の繁栄とともに極めて盛大に行われた。
春日大社は、旧称春日神社。平城京に遷都された和銅3(710)年、藤原不比等が藤原氏の氏神である鹿島神(武甕槌命)を春日の御蓋山に遷して祀り、春日神と称したのに始まる。当時を伝える「延喜神名式」(『延喜式』巻第九、「延喜式神名帳」)には、大和国添上郡条に「春日祭神四座 並名神大、月次新嘗」と記載され、名神大社に列し、月次・新嘗の幣帛に預ると記されている。藤原氏の隆盛とともに当社も隆盛、平安時代初期には官祭が行われるようになった。嘉承3(850)年には武甕槌命・経津主命が、天慶3(940)年には天児屋根命が、最高位である正一位の神階を授かった。藤原氏の氏神・氏寺の関係から興福寺との関係が深く、弘仁4(813)年に藤原冬嗣が興福寺南円堂を建立した際、その本尊の不空絹索観音が当社の祭神・武甕槌命の本地仏とされた。明治4年には春日神社に改称し、官幣大社に列した。昭和21(1946)年12月に、現在の春日大社に改称した。式内社(名神大社)二十二社の一社で、全国にある春日神社の総本社である。
春日祭の祝詞
- 最終更新
- 2009-02-14T00:43:32+09:00
- この記事のURI参照
https://www.7key.jp/data/thought/shintou/norito/kasuga.html#source
木綿鬘を着けて祀服に身を整えた神主(藤原氏の氏人)が、中門の祝詞座について直接祭神に奏するもので、奏上体形式の祝詞である。
春日祭
天皇我大命尓坐世、恐岐鹿嶋坐健御賀豆智命、香取坐伊波比主命、枚岡坐天之子八根命、比賣神、四柱能皇神等能廣前仁に白久、
大神等能乞賜比能任尓、春日能三笠山能下津石根尓宮柱廣知立、高天原尓千木高知氐、天乃御蔭・日乃御蔭止定奉氐、
貢流神宝者、御鏡・御横刀・御弓・御桙・御馬尓備奉理、御服波明多閉・照多閉・和多閉・荒多閉尓仕奉氐、四方國能獻礼留御調能荷前取並氐、青海原乃物者、波多能廣物・波多能狭物、奧藻菜・邊藻菜、山野物者、甘菜・辛菜尓至麻氐、御酒者甕上高知、甕腹滿並氐、
雜物乎如横山積置氐、神主尓某官位姓名乎定氐、獻流宇豆乃大幣帛乎、安幣帛乃足幣帛登、平久安久聞看登、皇大御神等乎稱辭竟奉久登白、
如此仕奉尓依氐、今母去前母、天皇我朝廷乎平久安久、足御世乃茂御世尓齋奉利、常石尓堅石尓福閉奉利、預而仕奉流處處・家家王等・卿等乎母、平久天皇我朝廷尓伊加志夜久波叡能如久仕奉利、佐加叡志米賜登、稱辭竟奉良久登白、
大原野・枚岡等祝詞准此、
春日祭
天皇が大命に坐せ、恐き鹿嶋に坐す健御賀豆智命、
香取に坐す伊波比主命、枚岡に坐す天之子八根命、比賣神、
四柱の皇神等の廣前に白さく、
大神等の乞はし賜ひの任に、春日の三笠山の下津石根に宮柱広知り立て、
高天原に千木高知りて、天の御蔭・日の御蔭と定め奉りて、
貢る神宝は、御鏡・御横刀・御弓・御桙・御馬に備へ奉り、
御服は明多閉・照多閉・和多閉・荒多閉に仕へ奉りて、
四方の國の獻れる御調の荷前取り並べて、青海原の物は、
波多の廣物・波多の狭物、奧藻菜・邊藻菜、山野の物は、甘菜・辛菜に至るまで、
御酒は甕上高知り、甕腹滿て並べて、
雜物を横山の如く積み置きて、神主に某官位姓名を定めて、
獻る宇豆の大幣帛を、安幣帛の足幣帛と、平けく安けく聞し看せと、
皇大御神等を稱辭竟へ奉らくと白す、
如此仕へ奉るに依りて、今も去前も、天皇が朝廷を平けく安けく、
足御世に茂御世に齋ひ奉り、常石に堅石に福へ奉り、
預りて仕へ奉る處處・家家の王等・卿等をも、平けく、天皇が朝廷に伊加志夜久波叡の如く仕へ奉り、
佐加叡志米賜へと、稱辭竟へ奉らくと白す、
大原野・枚岡等の祝詞も此に准へ、
このページに関するご案内
-
この文書は
Keyから
資料集、
思想、
神道、
祝詞とリンクを辿ると、当ページ
春日祭に辿り着きます。
- Site mapよりこのサイトの全体的な構造を把握できます。
- 索引よりこのサイト内にある任意のキーワードを含んだ文書を探すことができます。
- この文書のURIは
https://www.7key.jp/data/thought/shintou/norito/kasuga.html
です。
Copyright (C) 2009 七鍵 key@do.ai 初版:2009年02月13日 最終更新:2009年02月13日