地蔵菩薩

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地蔵菩薩とは

最終更新
2007-06-10T00:00:00+09:00
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地蔵菩薩は「じぞうぼさつ」と読み、無仏の時代の救済者とされる。お地蔵様として全国各地の路傍にたたずむため知名度も高い。サンスクリットでは「クシティガルバ」で「クシティ」が「大地」、「ガルバ」が「母胎(蔵)」を意味する。釈迦如来が入滅してから、未来仏である弥勒菩薩如来として現れるまでの「無仏の時代」に、六道での輪廻を繰り返しながら苦しむ人々を教化して救済することが務めとされている。『地蔵菩薩本願経』によれば、かつてインドに2人の国王がおり、1人は「一日も早く如来になって人々を救いたい」と願を立てたのに対し、もう1人は「苦しんでいる人々を救ってから如来になりたい」と願を立てたとある。これにより、前者は一切智成如来(いっさいちじょうにょらい)となり、後者が地蔵菩薩になったとされる。このことからも地蔵菩薩には利他行の考えがみてとれ、人々を思いやる心が無限といわれる由縁が伺える。

六体のお地蔵様が並ぶ姿を「六地蔵」と呼び、地蔵菩薩が姿を変えながら六道を巡り、その先々で説法をしている様子をあらわしているとされる。六道と一般的な呼称や持物は以下のように決められている。死んだ後に地蔵菩薩を見ることで、持物などの特徴から自分が何道にいるかがわかるとされるものである。

六道経典による呼称1経典による呼称2持物(印相)
天道大堅固地蔵だいけんごじぞう日光地蔵にっこうじぞう経巻
人道大清淨地蔵だいしょうじょうじぞう除蓋障地蔵じょがいしょうじぞう施無畏印
修羅道清淨無垢地蔵しょうじょうむくじぞう持地地蔵じちじぞう梵篋
畜生道大光明地蔵だいこうみょうじぞう宝印地蔵ほういんじぞう如意宝珠
餓鬼道大徳清淨地蔵だいとくしょうじょうじぞう宝珠地蔵ほうじゅじぞう与願印
地獄道大定智悲地蔵だいじょうちひじぞう檀陀地蔵だんだじぞう錫杖

地蔵菩薩は、菩薩としては珍しく僧形のものが多い。また、左手に宝珠、右手に錫杖を持った立像が多く、これは六道を巡る様子を示しているとされる。ただし、曼荼羅などでは、宝冠をかぶって瓔珞を付けた地蔵菩薩が、蓮華座の上で結跏趺坐している姿も見られる。

毎月24日は地蔵菩薩の縁日

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Copyright (C) 2007 七鍵 key@do.ai 初版:2007年08月26日 最終更新:2007年08月26日