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https://www.7key.jp/data/thought/culture/kougai.html#what
笄とは、「こうがい」と読み、髪を掻き揚げて髷を形作る装飾的な結髪用具を指す。「髪掻(かみかき)」の転訛と考えられており、毛筋を立てたり、頭の痒い部分を髪型を崩さずにかいたり、耳垢を落とすなど、身だしなみの目的で用いられた細長い道具である。男女ともに用いたが、江戸時代には主に女性用の髪飾りとされた。また、武士は刀の鞘に金属製のへらに似た笄を挿し、装飾用品として用いた。元々は支那の地から伝わった。
多くは一体の地金からなり、棒形のものが一般的で「棒笄」と呼ばれる。両端もしくは一方を、長方形に少し太くしたような形をしているものが多い。材質は、象牙や木、牛や馬の蹄、金、銀、鼈甲、水晶、瑪瑙、珊瑚など。最高級品は鶴の脛の骨から作られたもので、これは頭痛のまじないになると信じられていた。中でも、螺鈿や蒔絵や彫金、彫刻などが施された笄は非常に高価であった。図柄が描かれている部分は「地板」と呼ばれ、時代の上るものは直接に図柄を彫り込んで表現する例が多い。
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