あんぽんたんの語源
安本丹とは
- 最終更新
- 2008-01-15T00:00:00+09:00
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https://www.7key.jp/data/language/etymology/a/anpontan.html#what
読み(正かな遣い):品詞区分
あんぽんたん(あんぽんたん):名詞
あんぽんたんの意味
愚か者。あほう。ばか。多く、人をののしっていう語。
あんぽんたんの語源や由来
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あんぽんたんは、「阿呆」と愚か者の意味の「だらすけ」が複合された「あほだら」や「あほんだら」が転じた言葉といわれる。「阿呆」は「あっぽ」とも言われ、「反魂丹(はんごんたん)」や「萬金丹(まんきんたん)」といった薬の名前から「安本丹(あんぽんたん)」ともじられたとされる。これは近世に上方で生まれた言葉で、宝暦末(1764)年頃には江戸でも流行したとされ、宝暦13(1763)年に発刊された平賀源内作の談義本『根無草』には、「あの通の安本丹にては行末心もとなし」と記されている。なお、安本丹にもじられた反魂丹は、富山の薬売りの売っていた胃腸薬で、現在も市販されている。
その他、あんぽんたんの語源として以下の説もあるが、いずれも俗説の域を出ない。
- 寛政年間(1789〜1901年)の江戸市中に「あんぽんたん」と呼ばれる魚――カサゴ――が出回った。これは、身は大きいが味が悪く、大きくて旨そうな魚だと最初は喜んだ人も次第に見向きもしなくなったと言われる。それ以来、体ばかりが大きくて中身の乏しい愚かな人間を指して「あんぽんたん」と呼ぶようになった。
- 「あほ太郎」に、富山の名高い胃腸薬「反魂丹(はんごんたん)」の響きが影響して変化した。
- 江戸時代に船で難破して流れ着いた、東南アジア系の船長の名前から。言葉が通じなかったために愚か者の意味になった。
- フランス語で性交不能を意味する「アポンタン」から。
- 日清戦争で清に出征した日本兵が、「王八旦」(わんぱたん:人らしくない者の意味)を「あんぽんたん」と聞き間違え、その間違った発音が日本国内に広まった。
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Copyright (C) 2008 七鍵 key@do.ai 初版:2008年01月15日 最終更新:2008年01月15日