オートネゴシエーション【Auto-Negotiation】

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オートネゴシエーション とは

最終更新
2005-03-16T00:00:00+09:00
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https://www.7key.jp/nw/technology/hard/autoneg.html#autonego

オートネゴシエーションとは、物理的に接続する相手によって自分の通信速度や通信モードを切り替えることが出来る機能です。自動交渉とでも訳すのでしょうか。接続する相手と「自動交渉」を行い、最適な通信を行うことができるという意味です。Ethernetには10Mbpsの10BASE-Tや100Mbpsの100BASE-TXのように通信速度の異なる規格がありますし、半二重通信全二重通信のように通信モードが異なる規格もあります。ネットワーク全体の規格を統一することができるのであれば、このような機能は必要無いかもしれません。ただネットワークの拡張計画によっては、常に規格を揃えておくことが難しい場合もあるでしょう。そのような場合にこのオートネゴシエーションは活躍することとなります。

補足

National Semiconductor社の NWay を基に、100BASE-TXの仕様であるIEEE802.3Uにオプションとして規定されています。

オートネゴシエーションの動作

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2005-03-16T00:00:00+09:00
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まず、オートネゴシエーション機能を持っているインタフェース同士が物理的に接続されると、FLPバースト【Fast Link Pulse】と呼ばれるパルス信号をそれぞれが送信します。このFLPバーストをやり取りすることによって、お互いの通信速度やサポートする通信モードを検出し、お互いがサポートする通信モードのうち最も優先順位が高いモードに設定されます。

オートネゴシエーションにおける優先順位
優先順位規格モード
1100BASE-T2全2重
2100BASE-TX全2重
3100BASE-T2半2重
4100BASE-T4半2重
5100BASETX半2重
610BASE-T全2重
710BASE-T半2重

オートネゴシエーション機能をもつ機器と10BASE-T機器(10M専用)との接続

最終更新
2005-03-16T00:00:00+09:00
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10BASE-T機器は物理的な接続状態を確認するためNLP【Normal Link Pulse】と呼ばれる信号を送信します。NLPは10BASE-Tでの接続が正常に機能しているかどうかをチェックするためだけなのですが、FLPはこのNLPを拡張したもので、当然NLPとの互換性も持っています。オートネゴシエーション機能を持つ機器はこのNLPをもとに、相手がサポートする伝送方式を判断するわけです。今回の例では10BASE-Tでの接続となります。

オートネゴシエーション機能をもつ機器と100BASE-TX機器(100M専用)との接続

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2005-03-16T00:00:00+09:00
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100BASE-TX機器はアイドル状態の際にアイドル信号を送信しています。オートネゴシエーション機能をもつ機器はこのアイドル信号をもとに、相手がサポートする伝送方式を判断するわけです。今回の例では100BASE-TXでの接続となります。

オートネゴシエーション機能を使用する際の注意点

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2005-03-16T00:00:00+09:00
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オートネゴシエーション機能を使えば、お互いの通信モードをほとんど気にせずに機器同士を接続することができますので、ネットワークの拡張の際などは非常に重宝するでしょう。最近販売されていますほとんどのNICスイッチがオートネゴシエーション機能をサポートしている現状を見ればなお更のことです。ただ当然便利なことばかりではなく、ある程度の注意が必要となります。まず第一は、伝送方式を決定する為にある程度時間が必要になることです。オートネゴエーション機能を使用した場合、FLPバーストを交換した上で伝送方式を決定しますので、繋いだ瞬間から通信可能というわけにはいかないのです。

そのため、わざとオートネゴシエーション機能をオフにして伝送方式を固定にする場合もあります。このような場合、片方がオートネゴシエーション機能をオン、もう片方がオートネゴシエーション機能をオフにしてしまいますと通信が非常に不安定となる可能性も出てきます。通信速度や通信モードの組み合わせによっては正常に通信できる場合もあるのですが、ネットワークも管理者の頭も混乱するもととなるでしょう。オンにするのであれば両方オン、オフにして固定とするのであれば両方ともオフにして通信速度と通信モードを固定で設定するようにしましょう。

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Copyright (C) 2005 七鍵 key@do.ai 初版:2005年03月16日 最終更新:2005年03月16日