スプリットホライズン【Split Horizon】

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スプリットホライズンとは

最終更新
2006-05-14T16:37:00+09:00
この記事のURI参照
https://www.7key.jp/nw/routing/r_protocol/split_horizon.html#what

あるルートアドバタイズする際に、そのルートを学習したインターフェイスからはアドバタイズしないという原則をスプリットホライズンと呼びます。これはシンプルスプリットホライズン【Simple Split Horizon】とも呼ばれます。ルーティングループはそもそもある特定のルート情報を教えてくれたルータに対して、同じルート情報を教えなおしていることによって発生しました。これを避けるためにスプリットホライズンは開発されました。

スプリットホライズンの問題点

最終更新
2006-05-14T17:30:00+09:00
この記事のURI参照
https://www.7key.jp/nw/routing/r_protocol/split_horizon.html#issue

通常スプリットホライズンはすべてのインターフェイスで有効となっているのですが、マルチポイントWANインターフェイスに関して問題が発生する場合があります。マルチポイントWANインターフェイスとは、複数のリモートネットワークへの同時接続を可能とする物理インターフェイスのことを指します。このようなインターフェイスを実現する技術には、フレームリレーISDNATMなどがあります。例えば次の図のネットワークを考えましょう。

Fig1

上記のフレームリレー網に接続する各ルータのインターフェイスは論理的にLANと同様で同じサブネットワークを構成し、マルチアクセスネットワークである点もLANと同様です。ただ、LANとは決定的に違う点がブロードキャストマルチキャストを利用できないということです。このようなネットワークトポロジーNBMAトポロジー【NonBroadcast MultiAccess Topology】と呼びます。NBMAネットワークでは物理的には1対1の直接接続の集合という形態をとっているため、回線を特定しなければデータの送信ができません。上記例ではフレームリレーでPVCを使い専用線のような使い方となっています。ルータAとルータB間、ルータAとルータC間のリンクは契約されていますが、ルータBとルータC間の契約はありません。このようなネットワークでスプリットホライズンを実行すると、インターフェイス"s0"経由でルータBとルータCから受信した"10.1.2.0"の情報と"10.1.3.0"の情報をインターフェイス"s0"から送信することができません。その結果ルータBは"10.1.3.0"のルート情報をいつまで経っても知りませんし、ルータCは"10.1.2.0"のルート情報をいつまで経っても知りません。

解決策として、ネットワークトポロジースター型からフルメッシュ型にする方法もありますが、無駄に通信費がかかる場合も少なくなく現実的ではありません。また、ルータAのインターフェイス"s0"でスプリットホライズンの設定を無効にする方法もありますが、これではルーティングループの可能性が再発することとなります。そこで、物理インターフェイスを複数の論理的なサブインターフェイスに分割して、ハブルータとスポークルータ間のそれぞれのPVCを別々のIPサブネットと対応付けることにより、スプリットホライズンの影響をなくすのが一般的です。ただし、フレームリレーネットワークにおけるIPアドレッシングの変更が必要となります。

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当ページ作成にあたり、参考にさせてもらったリソース

Copyright (C) 2006 七鍵 key@do.ai 初版:2006年05月14日 最終更新:2006年05月14日