遣唐使時奉幣
遣唐使時奉幣の祝詞
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- 2009-04-25T12:38:15+09:00
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遣唐使時奉幣は、「もろこしにつかいをつかわすときのほうべい」と読み、延喜式に掲載されている祝詞の一つ。古来、大陸の制度文物の移入や仏教招来などの目的から、推古天皇15(607)年7月に小野妹子を遣隋使として派遣して以来、22回におよぶ遣隋使・遣唐使任命の記録が見られる。大陸への遣使は、極めて重要な任務を帯びていたとともに、その往復には危険も伴ったため、派遣の決定とともに伊勢の神宮を始め、諸社に奉幣するなどしてその平安が祈られた。「延喜臨時祭式」(『延喜式』巻三)にはこれに関する祭りとして、
- 遣蕃國使時祭
- 造遣唐使舶木霊并山神祭
- 開遣唐舶居祭(住吉社)
の3つが挙げられ、以下に紹介する祝詞は「延喜神名式」(『延喜式』巻九)摂津国住吉郡条に「住吉坐神社四座」とある住吉神社の神前に奏するものである。元々は、遣唐使が乗船するための船居を住吉の神々が開いてくれたことを感謝し、住吉社に報賽の奉幣を行ったときの祝詞であった。その後、遣唐使を派遣する際に、住吉社に航海の安全を奉幣祈願するに当り、そのまま用いられたものである。
遣唐使時奉幣
皇御孫尊乃御命以氐、住吉尓稱辭竟奉留皇神等乃前尓申賜久、
大唐尓使遣佐牟止爲尓、依船居無氐、播磨國與理船乘止爲氐、使者遣佐牟止所念行間尓、皇神命以氐、船居波吾作牟止教悟給比支、
教悟給比那我良、船居作給部礼波、悦己備嘉志美、禮代乃幣帛乎、官位姓名尓令捧賷氐、進奉久止申、
遣唐使時奉幣
皇御孫尊の御命を以て、住吉に稱辭竟へ奉る皇神等の前に申し賜はく、
大唐に使遣はさむと爲るに、船居無きに依りて、播磨國より船乘と爲て、
使は遣はさむと念し行す間に、皇神の命以て、
船居は吾作らむと教へ悟し給ひき、教へ悟し給ひ那我良、
船居作り給へれば、悦び嘉しみ、禮代の幣帛を官位姓名に捧げ賷たしめて、
進奉らくと申す、
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Copyright (C) 2009 七鍵 key@do.ai 初版:2009年04月25日 最終更新:2009年04月25日