点字

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点字とは

最終更新
2007-05-08T00:00:00+09:00
この記事のURI参照
https://www.7key.jp/data/tenji/index.html#what

点字は「てんじ」と読み、視覚障害者が指先を使って読む触読文字を指す。点字は、点(盛り上がり)によって文字や数字などを表現し、1文字が横2×縦3の計6つの点で表される6単位符号。点字が考案される前までは視覚障害者用の文字として、文字を硬い革や木片に浮き出させて書いたり、紐の結び目を使った結び文字などが使われ、視覚障害者の多くは実質文字の無い生活をしていたが、現在この6点の点字は世界中で視覚障害者用の常用文字として用いられている。点字の起源は、フランス軍の砲兵大尉であったシャルル・バルビエ(1767-1841)が、伝令の秘密保持のために考え出した暗号文字と言われている。これは「夜の文字」と呼ばれ、暗闇の中で伝令を受けても読めるよう視覚と触覚の両方で識別可能な、12の凸点を組み合わせたものであった。このバルビエの点字を盲人の立場から改良を重ねたのが、後にパリ訓盲院の教師となったルイ・ブライユ【Louis Braille】(1809-1852)といわれている。バルビエの12点式は点の数が多すぎて指先で読み取るには不向きであったが、ブライユは現在の6点でアルファベットを表すのに成功(1825年)。英語で点字がブレイル【Braille】と呼ばれるのは、考案者ブライユの名前に由来している。当初は主に楽譜(点字楽譜)の表記に使われ、文字として広まるのは少し遅れたが、1854年にはブライユ式点字がフランスで正式に採用された。

このブライユ点字が日本に紹介されたのは、明治13年頃であったとされる。東京盲学校の教員、石川倉次(1859-1944)はブライユ点字を基に研究を重ね、6つの点で日本のかな文字48種を表すのに成功した。1890年には、石川の日本語の6点式点字が東京盲唖学校で採用された。1901年には日本式点字が官報に公表され、1922年には大阪毎日新聞社(現:毎日新聞社)が「点字大阪毎日」(現:点字毎日)を発刊(商業新聞としては日本唯一の点字新聞として現在も発行中)。1926年には点字による衆議院選挙の投票が認められた。1940年には日本盲人図書館(現:日本点字図書館)が開設され、1949年には点字による大学受験が、同志社大学によって初めて認められた。1966年、点字表記法の制定機関として「日本点字委員会」が発足。点字が発明された当時は1文字ずつ手打ちをしていたが、やがて点字タイプライターや点字ワープロが開発された。日本の著作権法第37条では、著作物を点字により複製することができると定められている。

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Copyright (C) 2007 七鍵 key@do.ai 初版:2007年05月09日 最終更新:2007年05月09日